初対面の人との「その後の関係」は、第一印象が大きく影響するということがよく言われています。
恋愛でも"一目惚れ”という言葉があるように、一瞬という実にものの数秒で印象が決まってしまう事から、就職活動での面接や、仕事で初対面や訪問する場合のマナーやエチケットのハウツー教本やインターネット上でも取り上げられる事の多い事柄です。
この場合、どのような情報を優先的に判断するのかといった研究による「メラビアンの法則」によると、まずは半分以上が視覚(55%)、続いて聴覚(38%)、さらに言語(7%)となるそうです。
もちろんこういった事を知らなくても、あらかじめ会うことが分かっている場合は、身だしなみを整えてからのぞみますよね。
その時に着用している洋服のコーディネートや表情、態度が、マナーにそったもので、礼儀正しくキチンとしていても、不快な臭いがしていたら好印象を持つでしょうか。
ニオイが記憶に結びつき、その臭いがした事で思い出す「プルースト現象」を考えると、不快な臭いの度に記憶の中から浮かび出てくる人になってしまう可能性が大きいのです。
これでは、どんなに外見を整えても台無しです。
そういえば第一印象というか、普段であればおそらく記憶に残らない通りすがりの人が、とてつもなく強烈に記憶される出来事がありました。
それは、先日買い物に出かけた先での、通りすがりの方のお話。
ショッピングモールですれ違った若い女性なのですが、癖なのかストレートロングの髪を頻繁に後ろに流していました。
ここまでは、特に記憶に残るような事ではないのですが、女性との距離が近づいた瞬間、息を止めずにはいられない、その場から直ちに離れたくなるような、何とも言えない異臭が充満していたのです。
衛生的とはとても思えない系統の臭いと感じたものの、自分の最も近い場所に居るのが、不潔そうな人ではなく、一般的なカジュアル系コーディネートの女性というギャップに、何が起こっているのか全くわからない状態です。
「気のせいかもしれない。疲れているのかなぁ」と、急いでその場を離れると"臭いがしない”。
また、その女性が近づいてくると臭うという状態に、もう言葉にならないくらいに驚きました。
カジュアルなコーディネイトを素敵に着こなしていた方だけに、もう理解不能としか言えない状態で、急いでそのコーナーを離れたのは言うまでもありません。
一度だけだと気のせいとか、何かの残り香かもと、色々と考えてしまいますが、実はお会計の時に再び異臭がして、振り返るとその女性が近くにいた時は、本当に驚きました。
少し離れたところから彼氏らしき人が声を掛けていたカップルだった事もあって、もしかしたらデートのために頑張りすぎて、色々と香りが混ざり合ってしまい、“匂い”が“臭い”になってしまったのかもしれません。
体臭に敏感になって気にするあまりに、身に付けた消臭系コスメが混ざってとか、ありえない事じゃないですよね。
でも香り盛り盛りにしたい気持ちは、すごくわかります。
体臭とか、口臭とかを気にし始めるとキリが無いのですが、ついついアレもコレもと頑張り過ぎると大変な事になってしまうだけじゃなく、記憶に残る存在になるのだなぁ、と改めて思った出来事でした。
また、彼氏らしき人は、その事に気付いていたとしても「一緒にいる相手に面と向かって臭いの事は言えないかもしれない」と。
家族や友達など親しくても、言われた相手の気持ちを考えると“傷つけない言い方”の難しさに苦悩し、結局のところ“その事”については触れない方向で沈黙してしまう事が多いかもしれません。
そして、それはもしかしたら相手の方が“あなた”に思っている事かもしれません。
なんと言っても、自分の臭いはわからないのですから、実に悩み深いことです。
もちろん率直に告げてくれた方がいい事もあるのですが、相手を尊重すればこそ、傷つけない言葉を選び伝えることの難しさを感じます。
個人個人で体臭は異なり、みんなそれぞれ臭いを発しているとはいえ、出来れば良い匂いをまとって、好印象をもたれたい。
その為に出来る事として、食事をする時や、飲み物を飲む時になど毎日の習慣にちょっとプラスすることで、より爽やかな一日や充実した時間が過ごせると嬉しいですよね。
つまりは見えない要素である臭いに悩まされたり、振り回されたりしない毎日。
肩の力を抜いて人と接することが出来るときっと楽しい!第一印象もバッチリ!
消臭の重ね付けをする必要がなくなり、何より好みの香りを身まとったあなたは、より一層素敵に輝く笑顔が印象的な人へと近づいていくかもしれません。